火曜日の事です。
疲れました。
初参加者は私ひとりで、他には、常連の男性参加者三名と
「夜回り先生」のような初老男性相談員
事前面談で担当してもらった若い女性相談員。
会場は、ブラインドは閉まっていたけど
日の明かりが入る広めのデイケアルームで、
ホワイトボードに向かって折り畳み会議テーブルを囲んだ。
室温はちょっと寒かったのでコートは着たままだった。
私は複数人が居る前で発言・提案することを
求められるのが苦手なので、その形で成り立つこの会は苦痛だった。
「
今日はみんなで何について話しますか?
案をどうぞ。関川さんは何かありますか?無いですか?
他に案があるひとー。では、今日は○○さんと○○さんが
出してくれたお題をみんなで話し合いましょう。
じゃあ○○さんどうですか?なるほどー、はい
今の○○さんの話しに質問はありますか?関川さんどうですか?
では、関川さんこれについてお話しありますか?」
と、プレッシャーに苛まれる。
ひきこもり以前には、学校から外れた登校拒否児童だった訳で
教員のような進行役(『
考えが浮かぶまで待ちますよ~』
『
ん?なにかないですか?』『
・・・・』『
(笑)ん?』
とか言うような気味悪く明るい薄情者って感じのタイプ。)に
発言を求められるのは、大嫌いなシチュエーションでした。
実際には室内は明るかったけど、
思い返すイメージは青み掛かってほの暗い。
会のチラシを見て想像した交流会は、
相談員は繊細な配慮でフォローしてくれて
丸テーブルとか囲んでひきこもり達が
談笑する、みたいなものだったから。
初っ端から受けた精神的打撃で、
「
みんな、あだ名で呼び合っているんです。
関川さんは、何て呼ばれたいですか?」というやつがあった。
善かれと思っている、無邪気な/気さくで気安い歓迎に
拒絶反応で総毛立ちながらも応えねばと思って苦笑う。困ってしまって、
「(あだ名は)付けてもらったほうがいいです」と言ったら、
「
いやぁ、下手なの付けたら怒られちゃうかもしれないし(笑)
芸能人はだれが好きですか?何がいいのかなぁ(笑)
やっぱり本人が決めたほうがいいんじゃないですか」って。
他の参加者たちに「
関川さんのあだ名は何がいいでしょう?
案があるひとー」って言ってもそりゃあみんな黙る。
あだ名で呼び合うことが良好に作用するなんて
単細胞なうえ初対面の人間にそれはせっかち過ぎる。
それでもなお「
(あだ名は)なにがいいですかー?」
と離れない男性相談員が恨めしくて涙目になった。
「
怒られちゃうかも」というのも、がさつだ……。
《話したくないことは話さなくてもいいです。
パス・秘密と回答してもいいです》というルールが
事前に説明されたけど、訊かれたことに応えない-
応えられない自分というのは劣等感肥大に繋がる。
嫌がっている/困っていると見て取れたら
追及せずに容赦して切り換えるフォロー能力が
相談員にないとだめなんだと思う。
病院に通院しておらず、
“ひきこもりは状態であって病気ではない”
とか言ったって精神病みたいなものではあるでしょ。
終了後に女性相談員の方と別室で話したときに
「来月も参加されます(よね)?」と訊かれたけど、
ウーン・・・と唸って気乗りしないということをそれとなく伝えた。